クルーズ船を予約するのに悩ましい客室の選択。
どの船にも超豪華なスイートルームからリーズナブルな内側客室まで色々な客室がありますが、それぞれにメリットデメリットがあります。
今回は実際にクルーズ船に乗船した私の経験に基づいて、クルーズ船の客室の選び方をご紹介いたします。
単純に客室の種類だけでなく、より眺めが良い客室を選ぶためのポイントなども深掘りしてお伝えいたしますので、どうぞ最後までご覧ください。
クルーズ客室の選び方:客室の種類一覧
まずはどのような客室があるのか、一覧でご覧いただきましょう。
客室の種類は大きく分けて4種類あります。
基本的にはホテルの客室と同じで、広くて豪華な客室ほど、それに比例してお値段も上がっていきます。
ではそれぞれの客室についてもう少し詳しくご紹介していきます。
クルーズ客室①:内側客室
内側客室はその名の通り、船の内部に位置する部屋です。
面積は船によって異なりますが、大体15㎡前後のものが多いですね。1人暮らしのワンルームを想像していただくと分かりやすいと思います。
最大の特徴は窓が一切ないこと。
外の様子が全く分からないので、部屋でくつろいでいる間に景色の良いポイントを見逃してしまう可能性もあります。景色や写真を楽しみたい方にはちょっとマイナスかもしれませんね。
ただし船のデッキに上がれば景色は楽しめますので、アクティブ派の方はあまり気にならないでしょう。
料金は全客室の中で最安値です。船によっては7泊8日で数百ドルと、非常に魅力的な金額になっています。
このコストパフォーマンスの高さも相まって、実は密かに人気が高い部屋でもあります。船の構造上、内側客室の数はあまり多くないため、早期完売になるのも珍しくありません。
内側客室のメリット
- とにかく料金がリーズナブル
内側客室のデメリット
- 窓が無いので外の様子が見られない
- 客室が狭い(ソファがないことが多い)
- 室数が少ないので早期完売してしまう
クルーズ客室②:海側客室
海側客室は部屋に窓が付いているので、外の景色を眺めることが出来ます。太陽の光を部屋に入れられるのもgoodですね。
部屋の広さは船会社によってまちまちですが、内側客室と同等、あるいは一回り大きいことが多いです。
内側客室に次ぐ料金の安さが魅力的で、こちらも室数が少ないため早期完売してしまう人気のお部屋。
海側客室を選ぶときに1点注意したいのが、船によっては一部視界不良の部屋があるということ。
クルーズ船の船体両脇に備え付けつけられたボートがちょうど海側客室の位置とかぶってしまうため、景色が一部遮られてしまう場合があるんです(もちろんその分料金が安くなっていますが…)
ただ、内側客室と違って「外の様子が全く分からん!」ということはないので、航海中に絶景ポイントに差し掛かった場合でもそれを見逃す心配はありません。
特に「アラスカクルーズ」など、絶景がずっと続くような航路では外の様子が見えた方が良いですね!
海側客室のメリット
- 窓があるので外の様子が確認できる
- 内側客室ほどではないが料金はお手頃
海側客室のデメリット
- 客室によっては窓からの視界が悪い所もある
- 室数が少ないため早期完売してしまう
クルーズ客室③:ベランダ客室
ベランダ客室は、これぞクルーズ旅行!と言わしめる王道の客室です。
部屋の広さは船会社にもよりますが、大体25㎡前後のものが多いです。大きめのソファやクローゼットが配置されていて、2人での利用なら十分ゆとりを感じます。
最大の特徴は何といっても客室に付けられたプライベートベランダ!
海を眺めながらのんびり日光浴をしたり朝食を食べたり、時にはビールを一杯!なんて楽しみ方もできます。
実際のベランダ客室の様子をこちらでレポートしていますので、よろしければご覧ください。
内側客室と比較すると4割~5割増しの料金にはなりますが、やっぱりベランダ客室で味わえる特別感は、何物にも代えがたいものがあります!
ベランダ客室はクルーズ船の中で最も室数が多いので、よほど人気の航路でない限り早期完売の心配はありません。
ただし同じベランダ客室でもランクが分かれていて、上階層のお部屋やレストランの優先予約ができるお部屋は料金も高めです。金額が安めの下階層のお部屋から先に埋まっていくので、そちらをご希望の場合は早めの予約をオススメします。
ベランダ客室のメリット
- いつでも好きな時に景色を眺めたり、日光浴ができる
- 海を見ながら朝食を取ったり、ビールを飲んだりできる
- 室数が多いため完売する心配がない(安く抑えたいなら早めの予約を)
ベランダ客室のデメリット
- 内側客室と比べると値段が高い(4割~5割増し)
クルーズ客室④:スイート客室
スイート客室はその名の通り、贅を凝らした特別な客室です。
寝室とリビングルームが別々になっているのはもちろん、
- バーカウンター
- パーティールーム
- 映画が楽しめるシアタールーム
- ジャグジーの付いた広々ベランダ
などなど、まるでセレブになったかのような極上のステイが楽しめる空間が広がっています。
もはや「部屋」っていうより「家」ですね
さらに客室専用のバトラー(執事)が付くサービスも見逃せません。バトラーの主な役割としては
- スーツケースの荷解き、荷造り
- レストランやスパ、寄港地観光の予約
- 朝食を客室で取る時のセッティング
- 客室でのコースディナーのサービス
などがあり、様々な身の回りのお世話をしてもらえます。
贅沢なスイートルームを2人きりで堪能するのも良いですし、お友達を招いてプライベートパーティーを開くのも良いですね!その際の準備やセッティングなども、バトラーが全て取りまとめてくれます。
当然ながらスイートルームのお値段は高く、内側客室の3~4倍近く掛かりますが、この上なくゴージャスな船旅になることは間違いありません。
なかなかハードルが高いですが、いつかは泊ってみたいですね!
スイート客室のメリット
- 広い客室にプライベートジャグジーなど、極上ステイが楽しめる
- 客室内でのコースディナーやパーティーが楽しめる
- バトラーサービスで身の回りのお世話をしてもらえる
スイート客室のデメリット
- 値段が高い(内側客室の3~4倍くらい)
- 室数が少ないので完売する可能性がある
クルーズ客室の選び方:右舷・左舷どっちを選ぶ?
客室の種類が決まったら、次は客室の位置をを左右どちらにするか決めましょう。
クルーズ船の客室は真ん中に通路を挟んで左右に展開しており、右側を「右舷(スターサイド)」、左側を「左舷(ポートサイド)」と呼んでいます。
スターは星、ポートは港ですので、一般的には陸地が見えるのは左舷側ということになりますね。
多くの方が気になる「右舷と左舷、どちらを選んだらいいの?」という点ですが、一言で言うと
港や街並みを見たいなら「左舷」
海や空を見たいなら「右舷」
それぞれに良いところがありますのでその違いをざっと紹介します。
左舷側:風光明媚な港町や美しい夜景が見られる
左舷側の良いところは何といっても自室から美しい街並みが眺められること。
▲フランス・コルシカ島の「アジャクシオ」
▲モナコ・モンテカルロの夜景
毎日日替わりで自室から様々な景色が眺められて楽しいですし、特にモナコの夜景は本当に感動的でした!
まれに、寄港地によっては倉庫が並んだ殺風景な港に停泊することもありますが、景色を眺めたり写真を撮るのが好き、という方でしたら断然左舷側がオススメです。
右舷側:人目が気にならず、海と空をを独り占めできる
右舷側の良いところは、キレイな空と海をたっぷり堪能できる点です。
港に隣接していないため人目が気にならず、ゆったり落ち着いた気分になれます。特にベランダ客室でのんびりしたい時などに大変良いロケーション。
陸側の景色と比べると若干飽きてしまう可能性もありますが、船旅に癒しを求めているという方には右舷側がオススメです。
航路をチェックして、どちらが陸側か確認しよう
基本的には左舷が陸側になることが多いですが、航路によっては右舷が陸側になることもあります。
ご自分が行かれる航路をチェックして、右舷と左舷のどちらが陸側になるのか確認しましょう。
私が実際に乗船した航路を例に見てみますと…
▲このように西から東へ進む航路では、基本的に左舷が陸地側になります。
街並みが見える客室をご希望なら「左舷側」、海が見たいなら「右舷側」を選びましょう。
逆に、東から西に進む航路(ローマ発バルセロナ着)の場合は右舷が陸地側になるので、先ほどと反対の選択をすればOKです。
なんでもかんでも左舷が陸地側ってわけじゃないんだね
そうそう。だから航路をチェックするのが大事なんだよ
まとめ
クルーズ船の客室の選び方についてお話しさせていただきました。
最後にもう一度まとめておきますね。
個人的には船旅の醍醐味を味わえる「ベランダ客室」、かつ街並みが楽しめる「左舷」がオススメです。
皆様のお好みはどちらでしょうか😊
ぜひ、ご自身のご希望に合った客室を予約して、最高に楽しいクルーズ旅を満喫してください!
この記事が客室選びに少しでも参考になりましたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。